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2006年4月 5日 (水)

【MOVIE】ブロークバック・マウンテン

私の悪い癖というか、病気というか・・・観たいと思った映画は、多少無理をしてでも観に行ってしまいます。
最近DVDが出るのも早くなっているから待てば済むことなんだけど、それでも映画館で今観たい!と思ってしまうんですね・・・。
期待が大きい分、実際の映画のできにかかわらず思い入れの深い作品になる。
その感覚がいいんです。
日曜日の大雨の中、『ブロークバック・マウンテン』を観るために、車で1時間かかる映画館まで行ってきました。

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ブロークバック・マウンテン』公式HP 

Movie_1《STORY》
1963年、ワイオミング州ブロークバック・マウンテン。
カウボーイのイニスとジャックは、羊番としてひと夏を過ごすことになる。
移ろいやすい大自然の中で互いを助けあるうちに、深い友情が生まれる。
それが意識せずとも、ごく自然な愛情へと変化していくのに、それほど時間はかからなかった。
保守的な時代、閉鎖的な土地での2人の関係は、他人に知られてはならないものだった。
互いに妻と子を得ながらも、20年もの永きにわたり密かに愛を育んでいくイニスとジャック。
しかし、やがて厳しい社会の現実が2人の関係に影を落とし始める・・・。

《監督》
アン・リー

《主な出演者》
ヒース・レジャー
ジェイク・ギレンホール
アン・ハサウェイ
ミシェル・ウィリアムズ

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お気に入り度 ★★★★☆

2005年度の各国映画賞を総ナメにし、米国アカデミー賞でも本命かと話題になった本作。
同性愛というアメリカでは挑戦的とも言える難しいテーマを取り上げ、作品賞は逃したものの、監督賞を含む3部門を受賞しました。

正直、観ていて全てを理解することはできませんでした。
特にイニスとジャックが愛し合うようになる過程は、唐突すぎるようにも感じたし。
でも、物語が進むにつれて説得力が増していき、途中からはすっかり思惑通り、感動させられました。

一番共感したのはイニスの妻アルマ。
夫の気持ちが自分にないことを知り、その上その相手が男性だと知ったアルマの絶望感・・・。
許せるはずもなく、娘たちの父親として憎み切ることもできず、葛藤する姿がすごく痛々しく、また言葉がないだけにずっしりと伝わってきた。
ミシェル・ウィリアムズが感情を抑えた印象的な演技で光っていました。

お互い家族を不幸にするとわかっていながら同姓を愛してしまうイニスとジャックは、観る人によっては身勝手に映るかもしれない。
理解し難いかもしれない・・・ですが、この映画のすごさは、同性愛という少し特殊な愛の形を取り上げていながらも、根本にあるのは普遍的な“愛”の姿と、“差別”という残酷さだということ。
少なくとも私はそう受け取りました。
はっきり言って、男性同士の絡みのシーンとかは衝撃的だった。
それなのに切なくて、痛ましい。

熱い感情のぶつかり合いをわずかなセリフで表現していることも、この作品の完成度の高さを物語っていると思う。
そして、自分の思うままに生きようとするジャックと、自分の気持ちに戸惑い感情を押さえ込もうとするイニスのキャラクターの違いが、ストーリー全体にすごく活きている。
そこに説得力があったのかもしれません。
物語が進むほど息を飲むような展開が待っていて、どんどんやるせない気持ちになっていきました。
それなのに、(ネタバレになっちゃうから書きませんが)最後のエピソードでは、重い足枷が取れたような安堵感があって、この作品の美しさに感動しました。

美しいといえば、カナディアン・ロッキーで撮影したという美しく荘厳な大自然の風景は圧巻!
本当に心が洗われるよう。
音楽も素敵でした。
そして本作の熱演がアカデミー賞にノミネートされたヒース・レジャーとジェイク・ギレンホールの演技も素晴らしかった!
(もちろんミシェル・ウィリアムズも・・・だから☆いっこおまけ)
良い脚本には良い監督、良い俳優さんが集まってくるのかな。

アカデミー賞は逃したけど、これだけ完成度が高く考えさせられる映画にはあまりお目にかかれない。
DVDが出たら、もう一回理解しながら観ようと思います。

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